月に1度の大イベント「米雇用統計」に注目
ファンダメンタルズ分析に欠かせない経済指標ですが、その中でも最も注目すべきものが「米雇用統計」です。
就業者数の増加=景気回復
米雇用統計は、アメリカの雇用情勢を測る指標です。
雇用の情勢は、景気を測るための重要なファクターになります。
個人消費量が増えれば、企業は生産を増やします。生産を増やせば、企業は採用を増やす必要があり、就業者数は増えることになります。就業者数が増えれば、個人の懐が潤い、更なる個人消費の増加が見込め、好景気につながります。
つまり、「景気が良い=就業者数が多く、失業率が低い」、「景気が悪い=就業者数が少なく、失業率が高い」となります。「就業者数の増加、失業率の低下=景気の回復」、「就業者数の減少、失業率の上昇=景気の後退」とも言えます。
アメリカの雇用情勢は世界中の景気を左右する
アメリカは、世界のGDPのおよそ25%を占めています。そのアメリカGDPのおよそ70%を占めているのが、個人消費です。世界のGDPはアメリカ人の消費によって左右されると言っても過言ではありません。
このアメリカのGDPの動向を占う鍵となるのが、アメリカの雇用統計であり、米雇用統計の結果により世界中の景気動向が判断されることになります。
チェックは忘れずに
米雇用統計では、アメリカの雇用に関する多数の数値が発表されますが、マーケットから最も注目されているのが、「非農業部門就業者数」と「失業率」の2つの項目です。
ちなみに米雇用統計は、毎月第一金曜日の日本時間21:30(サマータイムでは、22:30)に発表されますので、覚えておきましょう。
米雇用統計の結果は、株式市場や為替市場に大きな影響を与えるとともに、FOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策を決定する上でも重要な要素ともなりますので、必ずチェックしましょう。