ダウ理論とは
FXにおいて、トレンドに乗ることは大きく勝つために非常に重要なことです。そのトレンドに関する理論にダウ理論というものがあります。
ダウ理論とは、ダウ平均株価で有名なダウ・ジョーンズ社を設立し、テクニカル分析の先駆者とも言われるチャールズ・ダウが完成させた理論です。ダウ理論は、株式市場について論じられたものですが、為替市場に共通している部分も多くありますので、覚えておいて損はないでしょう。
ダウ理論の基礎
ダウ理論は、以下の基本原則からなります。
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
平均はすべての事象を織り込む
ダウ理論では、経済指標はもちろん、自然災害やテロといった予測不可能なものまで、あらゆるファンダメンタルズ的要因は市場価格に織り込まれるとされています。
トレンドには3種類ある
ダウ理論では、トレンドを以下のように定義しています。
- アップトレンド…高値と安値がそれぞれ切り上がっているもの
- ダウントレンド…高値と安値がそれぞれ切り下がっているもの
また、トレンドをその期間により以下のように分類しています。
- 主要トレンド…1年~数年のサイクル
- 二次トレンド…3週間~3ヵ月のサイクル(主要トレンドの調整局面)
- 小トレンド…3週間未満のサイクル(二次トレンドの調整局面)
トレンドは3段階からなる
主要トレンドは、以下の3段階から構成されているとしています。
- 先行期…先行者である少数の投資家が底値買いをする時期
- 追随期…相場の上昇を見て追随する投資家が買いを入れる時期
- 利食い期…先行期に買いを入れた投資家が利食いをする時期
平均は相互に確認されなければならない
複数の平均的な指標でシグナルを確認できてはじめてトレンドと捉えることができるとしています。
トレンドは出来高でも確認されなければならない
出来高において、以下のような状況が見られると、トレンドが発生したものと確認できるとしています。
- アップトレンド…値上がり時に出来高が増加し、値下がり時に出来高が減少する
- ダウントレンド…値上がり時に出来高が減少し、値下がり時に出来高が増加する
ちなみに、FXの場合、出来高を確認できませんので、この原則を利用することはできません。
トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
トレンドは、明確な転換シグナルが発生するまでは継続するとしており、トレンドに乗ったトレードをするべきだとしています。
大きく勝つためにはトレンドに乗る
冒頭にも書きましたが、ダウ理論は株式市場のことについて論じたものです。そのため、出来高によってトレンドを確認するといったようにFXに当てはまらない部分もあります。しかし、基本的なことはFXにも当てはまりますし、ダウ理論で述べられていることは非常に重要なことです。特にトレンドの定義などは実際にトレードする際に非常に役立ちますので、必ず覚えておきましょう。
トレンドに乗ったトレードをすることは、FXの基本であると同時に大きく稼ぐコツでもありますので、トレンドに逆らわず、トレンドフォローのトレードを心がけてください。